Report from students: International relations study seminar 2017 with KGU professor Mr.Murata and KGU students

作成:森本裕也・足立晴香・富山もも

4/8()に開催されたこのゼミに向けて、関西学院総合政策学部の村田俊一先生から、「援助協調」をテーマとしたケーススタディが課題として出されました。ゼミ当日まで、私たちは予定より多いミーティングを持ち、そのテーマについて考えを深め、そのケーススタディに出てくる多種多様な問題の解決に挑みました。

千里国際の発表内容概要
まず私たちは、ケーススタディに出てくる複雑な登場人物やその登場人物の相関関係について明確化させるためにわかりやすく整理した結果を詳しく説明しました。その次にSIS生で何度も行ったミーティングで挙がった問題の所在について話し、私たちが考えた教育援助協調の問題に対する解決策として「援助国と被援助国がその国のNeedsと現状をお互い理解する為の会合を開くこと」と提示しました。その際に我々が行った先行研究の分析も一緒に発表しました。さらに、その問題を解決する重要性を明示するために、実際に存在する国を一例として、ケーススタディと比較しました。最後には、今まで行ってきた、私たちの白熱したディスカッション内容なども紹介しました。村田先生からは厳しくもとても興味深い意見やアドバイスを沢山頂くことができました。

村田ゼミ生の発表内容の概要
村田ゼミ生は、「妥当性」・「有効性」・「インパクト」・「効率性」・「自発展開性」という5つの要素を含む「DAC5の原則」原則を発表内容の中心に置いていました。私たちにはない観点で、ゼミ生の今までの経験や豊富な知識が伝わってくる内容だったと思います。それに重点を置きながら、援助国と被援助国の間にあるパワーバランスの問題を解決する目的を持つ「円卓会議」と、被援助国のオーナーシップの確立を目的とする「初等教育の内容改善」が具体的な解決策として挙げらました。

村田先生からの印象的な言葉
村田先生が私たちに告げた様々な言葉の中でも、特に心に残っている言葉がいくつかあります。被援助国が援助されることに依存している状態を表す意味の「援助慣れ」また、学校のあり方について、「学校は会社人を創り出すのではなく、社会人を作り出すところである。」という言葉などです。
村田ゼミ×千里国際合同ゼミ 全員集合写真

今回参加したみんなの感想
小見山 珠実:この村田ゼミを通して、ひとつの問題でも無数の切り口から解決策を見つけだすことができるということを学びました。
そして村田先生や大学生の方々の「切り口」の多さには圧倒されてしまいました。私もこれからたくさんの「切り口」を身につけていきたいです。
伊藤美月:メンバーと何度も行ったミーティングでは、お互い真剣にテーマについてとことん語り合い、最後にはメンバー全員が全力を出し切ったプレゼンを大学生の前ですることができました。今回のゼミでは視野を広げることの大切さ、提案に実現性を持たせる難しさを改めて感じさせられました。
西井彩夏:今回ケーススタディではみんなで問題点を洗い出し、解決策を模索して、その方法を知りました。これからのSGHの研究で参考にしていきたいです。
児玉実央:途上国への教育援助は自分にとって新鮮なトピックで、国際問題の本質についてメンバーとディスカッションをしたのはとても記憶に残っています。自身の教養のためにも良い学びの機会になったと思っています。
和氣礼佳.何度ミーティングを重ねても解決しない問題に対して、常に一歩ひいて全体を見ながらぶつかり続ける姿勢の大切さを学びました。村田先生に誉めて頂けてすごく嬉しかったです。
足立晴香:本番当日も含め、本当に楽しく刺激の多いミーティングで、村田ゼミを通して久しぶりにあのような発表をしたし、ケーススタディではありますが、その問題の解決案をみんなで深く考えることが出来ました。ケーススタディを通じて話し合ったり、みんなでディスカッションしたりしたことは、様々な問題の所在や解決案を考え、絞り出す力が向上すると共に、現実にある問題にも当てはまりうるコアコンフリクトが発見できるので、良い経験です。今後も問題解決能力や、協力してより良い解決案を考え出すスキルを向上させるためにも、興味のある問題をとことんリサーチし、それに対する自分なりの意見を持ち続けられるように、励んでいきたいと思います。

まとめ
今回、村田先生を含めた村田ゼミの大学生の方々から多くを学ぶことができました。学ぶといっても学校で決まったことを、答えがあることを教えてもらって学ぶと言う感覚ではなくより深く知ってより深く悩むといった感覚です。裕福な日本の小さな教室で、話し合うにはあまりにも大きくて難しい話でどれだけ考えても答えにはたどり着ける自信もありません。しかし、より強く思えたのはこの世の中にはたくさんの不平等と見過ごしがあること。そして結局、人と人の問題で、人間にしか解決できないということ。ゼミの方々にはそこを気付かせてもらい、より勉強に励む活力を与えてもらったような気がします。

私(富山もも)は去年の第一回にも参加しましたが、今回はSISの会議での話が、前回より深く話できていて、どんどん刺激的なゼミになっていると思います。村田先生が行っている年齢のボーダーのない学習は、大学生と高校生そして先生方が一緒に学習する素敵な機会になりました。これからも村田ゼミを継続してほしいと思います。
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